ベトナム・ハノイで12月半ば、人口高齢化に関するワークショップが開かれた。会合では専門家から、ベトナムは2050年には超高齢化社会になることから、ヘルスケア需要に備えるべきだとの指摘があった。サイゴン・タイムズ紙(電子版)が国営ベトナム通信(VNA)報道を基に伝えた。
会合は保健省人口家族計画総局(GOPFP)、国連人口基金(UNFPA)、東アジア・東南アジア諸国連合=ASEAN=経済研究センター(ERIA)、ベトナム人口保健開発問題研究所(PHAD)の共催。
GOPFPのグエン・ティ・ゴック・ラン副局長は会合で、11年にベトナムは7%が65歳超となり、公式に高齢化段階に入ったと報告。65歳超人口は19年に800万人余りと、人口の8.3%に上昇し、今後30年間でこの比率は18%に達するとの予測を示した。
一方、ERIAとPHADが18年に全国10の省、市に住む高齢者6050人を対象に行った調査によると、回答者の62%が高血圧に悩み、86%は治療を受けていると答えた。UNFPAの担当者であるグエン・ゴック・クイン氏は、人口の高齢化は世界的な問題だとした上で、ベトナムの場合は出生率の低下が要因の一つだとの見方を示した。
専門家らは、高齢化に備えベトナムはヘルスケア戦略を立てるほか、初期ケア、予防的ケア、医療および非医療ケアなどに加え、家庭や地域社会でのヘルスケアを提供することが重要だと指摘している。(時事)
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